『ボブという名のストリートキャット』
ジェームスボーエン(著)
服部京子(訳)
辰巳出版
ネコ切れ生活が続く中、近所の図書館で見つけた本の表紙をみてビックリ!
まだボブが有名になる前の5~6年前,ロンドンのエンジェル駅前にて
雑誌『ビッグ イシュー」を販売する男性の足下にゆったり寛ぐネコ一匹。
犬連れの販売員はよく見かけるけどネコ連れってかなり稀。
人や車でごった返す駅前で名コンビぶりを発揮する彼らの姿を写真に
撮らせてもらった覚えがあります。
あれから風の噂でボブが有名になったとはうっすら知っていたけど
日本語版の書籍が出ていたとは、、、
通常、ネコって自分の決めたテリトリー内にいる事を好み、
犬の様に場所から場所への移動って苦手だと思っていたけれど
ボブには並外れた適応性があるのか、飼い主のジェームスさんの肩にひょいと乗り
居心地よさげにしているのが印象的でした。
本の内容は様々なトラブルに見廻れ,希望無くし、ホームレス生活をしていた
ジェームスさんが 一匹の迷い猫に出会ってからの心模様や生活の変化を
リアルに表現したノンフィクション。
中でも興味深いのはボブとジェームスさんの出会い。
彼の暮らすアパートの前に突如現れ,
何度か無視されても、ドアの前で健気に待ち続けるボブの様子は、
まるで神様から派遣されてやってきましたと言わんばかりの態度。
いつの間にか,隣り合うジクソーパズルの破片さながら、
お互いの傷を補うかの様に寄り添って暮らし始め、物事が少しずつ好転していく
現代のおとぎ話の様な本当の話。
現代のおとぎ話の様な本当の話。
現在、ネコを飼っていないネコ好きにとっては、せめて
本や映画などでヴァーチャルなネコ達と ふれあいたいもの。
ネコの出てくる、名画と言えば70年代の『ハリーとトント』。
ニューヨークに住む頑固なおじいさんが飼い猫トントと一緒に
旅に出るロードムービーです。
長年,部屋に貼ってた『ハリーとトント』のポスター
最近のネコの出てくる大好き映画は「Inside Llewyn Davis 」
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス ー名もなき男の歌』
コーエン兄弟監督の60年代のちょっと不運なシンガーソングライターの1週間を描いた悲喜劇。
主人公ルーウィンは特にネコ好きという訳でなく
しぶしぶネコと行動を共にするっていう設定も『ハリーとトント』とは対照的。
劇中の歌も当時のフォークやカントリーの雰囲気がよく出ていて、寒々しい映像の中、しみてきます。
中でも一番の見所は映画の後半、車中に置き去りにされる直前に見せるネコのせつなすぎる表情
コーエン兄弟の演出の賜物か、はたまたネコが見せた名演技なのか、、
これらのネコ作品に出てくるのは偶然か、3匹とも、マーマレード色したジンジャーキャットでした。
ああ,早くネコと暮らしたい,,
youtubeから
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス ー名もなき男の歌』
0 件のコメント:
コメントを投稿