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~a thin line between junks and masterpieces~

2016年3月27日日曜日

ブルーノ ムナーリ の自画像

ブルーノ ムナーリの絵本は何冊か持っているけど
神保町で見つけた芸術新潮20081月号
<特集は役に立たないブルーノムナーリ入門>には
初めて見る作品が沢山掲載されていてホクホク



芸術新潮20081月号(新潮社)




ブルーノ  ムナーリ(Bruno Munari 1907~1998)は
日本ではイタリアの絵本作家として有名ですが、
最後の展覧会(1995)のカタログに載っている肩書きには
発明家、芸術家、著述家、グラフィックデザイナー、工業デザイナー、建築家、
そして子どもと一緒に遊ぶ人とあるそうです。



こちらはダイカットの穴を使った仕掛け絵本


“トントンだあれ?あけてごらん”

穴からのぞく顔は鳥かな?って思ったら、、

 



ムナーリは見る人を楽しませようとする
エンターテイメント性溢れる芸術家。




誌面には多種多様な仕事ぶりが紹介されていて
どれも見応えたっぷりですが、
一番驚いたのはムナーリの自画像。


自画像(1916)についての記事です



( 拡大図)

周りの大人を説き伏せてしまうような賢さや強い意志が表情から
滲み出ている自画像はなんと9歳の時描いたもの。
その当時から自己を客観視し、表現していたとは驚異的。

もう一つ驚いたのは、風景画を描く自画像を,
その風景をバックに一枚絵に閉じ込めるという
ちょっとシュールな多層構造的、、とでも言いたくなる世界。

ムナーリの絵本といえば、透ける紙に印刷して重なったイメージから
拡がるストーリーやダイカットの穴を使って前後のシーンを
のぞかせたりといった<レイヤー効果>を使った仕掛け絵本が有名ですが、
この自画像を見ると早くもレイヤーの概念を盛り込んだ世界を描いている!


自由を愛し,独学で芸術を極めたムナーリの天才ぶりが
ヒシヒシと伝わる一枚の絵でした。


























2016年3月18日金曜日

イタリア映画 ”メリーゴーランド”


神保町にいくと古本はもちろん、古い映画のパンフレットの
宝探しについつい明け暮れてしまいます。
この映画は日本公開は74年、
小学生だった私は夏休みに
“星の王子様”を観るか、”メリーゴーランド”を
観るかで随分悩んだ記憶があります。

この時期、なぜか可愛い子供が難病におかされる、又はトラブルに巻き込まれる
<お涙頂戴モノ>と揶揄される
映画が沢山公開されました。”メリーゴーランド”のみならず
’ロリーポップ”、“別れのこだま”、”愛の微笑み”,その他諸々。



いつも何か食べているぽっちゃり女友達が
いい味だしてました。

劇中でも流れてくる”メリーゴーランド”のテーマソング
名曲です!


チェスティ君といえば
そばかすだらけの笑顔がキュートで
その後も映画やテレビで活躍したそうですが
現在はイタリアでスポーツジムを経営していると
インターネット情報で知りました。




こちらは”メリーゴーランド”の後、公開された“虹を渡る風船”。
”メリーゴーランドではリッチな家庭の坊っちゃまだったのに
こちらの映画では、アル中のお父さんにかわって
紙芝居で日銭を稼ぐ健気な少年を演じてました。





”メリーゴーランド”の下に積まれていたのがこのパンフレット。
こういうジャンルの映画の草分け的存在の
”クリスマスツリー”(68年日本公開)

これは、さすがにリアルタイムではなくて
確か日曜洋画劇場で淀川さん名解説付きで
荻昌弘さんだったかも?)観た様な、、





映画のパンフレットって日本ならではの産物。
昔は好きな映画のモノは集めていましたが
いつのまにか手放してました。

長い月日が経ると再度コレクションしたくなります。




ぽかぽかしんぶん






”おひさま”(小学館)のぽかぽかしんぶんのフチ部分
イラストレーション描いてます。
最近やっと暖かくなってきて
公園の桜も梅も咲き始めましたね。
短い春を楽しみたいです。




おひさま4/5月号 2016(小学館)