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~a thin line between junks and masterpieces~
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2020年4月5日日曜日

Find The Nursery Rhymes


先日、本棚の後ろを掃除してたら 長い間床に落ちていたと思われる本を発見。
ごめん、ごめんと謝りながらホコリをとって中を開いてみると、、 



表紙

Find The Nursery RhymesCollins1945年
立体イラストレーション---Hugh and Sally Gee







扉のページ

イギリスの童謡、マザーグースの世界を立体人形劇で再現した絵本だけあって
不思議な舞台を見てるようなシュール感。






読む、見るだけでなく 頭の体操にもなるプレイブックという類の本で
順不同に綴じられた人形劇の3場面を組み合わせる、ゲームの要素もある絵本。






右の人形劇を見ながら、バラバラに分かれたパーツをめくって 一つの韻文になる様に
合わせていくのは、至難の技でして、、









文章の前にある小さなマークが3つ揃えば 合致してるってこと。

ハー、スッキリした。








こちらは、マザーグースの中でも人気の高いハンプティ ダンプティ。

容赦ない割れっぷりに、目も心もクギ付け。





14篇の韻文がまとめられていますが、
子供の本だからという妥協は一切ない、芸の細かさに脱帽です。




終戦の年に、イギリスで出版された絵本でした。






2019年10月26日土曜日

Patricia W Turnerの手のひらサイズの絵本



Henry Hare, Painter and Decorator
(Brown Burrows Books Series1951)
(絵)Patricia W Turner
(文)Dorothy Clewes


急に寒くなったので慌てて衣替え、
プラス部屋の大掃除をしました。
メインは本の整理。本棚を増やし、並べていくと
大きな絵本の陰に埋もれていた
小さな パトリシア ターナーさんの絵本を数冊、発見!
イギリスの蚤の市で一冊見つけて以来、
その温かなタッチに魅了されました。

大自然の中に暮らす小動物の姿を描いた絵本といえば、
ベアトリクス ポターの
ピーターラビットのシリーズなどが思い浮かびますが、
それらとは違い、あまり知られることもない
ターナーさんの絵本、、


初めて手にしたターナーさんの絵本は
Henry Hare, Painter and Decorator。
森の仲間と平和に暮らすヘンリーが、
ズル賢い赤キツネのせいで
ピンチにさらされながらも
危機を乗り越えていく、、というシンプルなお話。
動物の擬人化ぶりや 
細部まで丁寧な描写にうっとりします。


食べ物がなく、落ち込んでいる赤キツネ
殺伐とした部屋の中でも、オシャレなスカーフ巻いてる
伊達男ぶりを見せてます。
何気ない暮らしぶりで各キャラクターの性格を
ビジュアルで物語るセンスは秀逸。




こちらは「野うさぎのヘンリーの地震」というタイトル。
地震のない英国で、なぜだか大きな揺れが発生。
のちに、赤キツネの仕業とわかります。


 Henry Hare's Earthquake
(Brown Burrows Books)
1950








この野ねずみの仕草がたまらない

タイトルの Henry Hare, Painter and Decoratorから察すると
野うさぎのヘンリー君はインテリア装飾の職人さん。
この可愛い部屋は、ヘンリー君による
デコレーションなのかもしれません。

その他の野うさぎのヘンリーのシリーズは
Henry Hare's Boxing Match、
Henry Hare and the Kidnapping of Selina 
Squirrel(共にBrown Burrows Books Series)
全部で五冊あります。

野うさぎのヘンリー君以外のシリーズも
古本屋で見つけました。


Tim Thinks of Something
(作)Ella Monckton(Warne)1964

こちらは野ネズミのテイムの生活を描いた絵本。



雪で覆われた真冬の森を手製のソリで
横断する野ネズミの兄弟の話。
こちらもシリーズとして、数冊出版されています。


ちょっと変わり種の絵本を一つ。
本を拡げると6つのシーンが現れる仕組みになった
立体カルーセル本と呼ばれる絵本。

Goldilocks and Three Bears”   ”三匹のクマ”
(Folding Books ltd1960)
(絵)Patricia W Turner




各場面、奥行きを感じる凝った構造になっていて、
お芝居を観てるような気分が楽しめ、
オブジェとして眺めても心が和みます。


2018年11月17日土曜日

初冬のご挨拶


ごきげんよう!









最近めっきり寒くなってきました。






くれぐれもご自愛くださいね、








それでは失礼させていただきます。





冬の初め、よく行った公園で見かけた可愛いおじさま。
まるでコートが大きな貝、帽子がフタのような佇まいで目に焼きついた。





2018年1月16日火曜日

第23回 ”おひさま” 絵本

おひさま 2018年 02月号 (小学館)


”おひさま”は8ページの短編がいくつか詰まった
オムニバス的絵本雑誌。
毎年募集される”おひさま大賞”コンペも同じページ数
構成するモノなので、作業的には一般の絵本作りに比べると
ラクなのかもしれませんが
短いページで どうまとめるか、結構悩みどころ。

去年の梅雨ごろ、締め切りギリギリに
ヒーヒー言いながら作った
”いけのほとりでエイエイオー”が
今月号に掲載されました。

1
 作と絵 大村えつこ



2



3



4























奇跡的に23回の最優秀賞に選んで頂いて
感謝の一語に尽きます。





2017年8月23日水曜日

GOD HELP THE GIRL

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール (2015)

グラスゴー出身の人気バンド、ベル&セバスチャンのフロントマン, 
スチュアート・マードックが自らの同名アルバムをベースに、
脚本、音楽、そして監督も手がけて作った初映画。
それゆえ、彼の独特のセンスや感性が
色濃く画面から滲み出ていて、繰り返し見ても飽きない。
ちょっとミシェル ゴンドリーの世界観にも通じるような
手つくり感溢れる独特の雰囲気が好きです。



輸入盤DVDをアマゾンで購入したら、
ジャケットデザインがモンタージュ風。
巷にはカラフルでポップなイメージが
出回っているのに、何故に?




ボートトリップや、緑あふれる公園など、グラスゴーのどこにでもある
短い夏の日常風景とポップなサウンドをバックに、
20代の若者たちの夢やほろ苦い恋心を描いてます。

なんといっても、目玉はイヴ役のエミリー・ブラウニングの
可愛らしさとそのファッション、そして
”女優が劇中で歌っている” 的範疇を超えた歌声ではないでしょうか? 

ダークヘアのおかっぱ頭にキュッと上がったアイラインはゴダール映画のミューズ、
アンナ カリーナを彷彿させる表情。
子役出身の彼女、ちょっと前まで小さい女の子だったのに、
その成長ぶりにビックリ!




映画のビデオクリップの時に着ている黄色の
ワンピースが可愛いすぎる!
youtubeで劇中のクリップが沢山みれます








イギリスの古着屋さん、チャリティーショップや
カーブーツセールが懐かしくなってくる、、







ジェームス役 はイギリスのバンド years&years のオリー君。
エミリー同様、歌も演技も達者でホレボレ。



パサついた心に効く一本として、オススメの映画です。




2016年5月8日日曜日

詩とイラストレーション


約18年前にロンドンのフリーマーケットのガラクタの山から50ペンス
(当時100円くらい)で掘り出した絵本。
M.C.グリーンさんという方が絵もカリグラフィーも担当していて、
英国で子供の為の詩をビジュアル化した初の試みとして、
当時の子供文学賞に輝いた作品でした。


Magic Lanterns
Lettered and decorated  for young childrens
The Bodley Head 1949
カリグラフィー,絵 M.C.GreenM.C.グリーン)






子供にも分りやすい単純な絵やラインで構成されています。
刷り色限定の当時の印刷技術もあいまってか、東欧の絵本のような温かくて
70年前の絵本とは信じられないくらい
モダンで新鮮な雰囲気を受けます。







詩のなかの言葉を大切にする様に、イラストレーションも
カリグラフィーも、さらに余白までも、それぞれをひき立て合っていて
眺めているだけでも心地よい刺激がもらえます。




同シリーズのこの絵本は
その10年後にオックスフォードのチャリティーショップにて購入。



Stars and Primroses
Poems for Children, chosen Lettered and Illuminated

John Lane, the Bodley Head Ltd,1945








学生の頃、国語、しかも詩の授業は苦手で教科書を落書き帳にしていた
黒歴史を思い出します、
こんな美しいイラストレーションやデザイン付きの教科書だったら
きっと授業も楽しかっただろうなあ、、

2016年2月28日日曜日

絵本 Grandma's house



Grandma's house
Alice Melvin
Tate Publishing, 2015



エジンバラ出身の絵本作家アリス メルヴィンの”Grandma's house”
タイトルが示す様に作者が よく立ち寄ったおばあちゃんちでの体験を題材にした絵本。





学校帰りにおばあちゃんちへと向かいます。
見所の一つはアリス(プラス読者も)を歓迎するかの様に半開きの状態になっているドア。


通常だとドアの部分に切り込みが入っていて開いたり閉めたりする方法をとりそうですが、
この絵本では、もっとシンプルな方法。

半開きのドアの横に開けた四角い空間(ダイカット)で表現してます


ここから隣の部屋がのぞいて見える様になっている。



シンプルながら洗練された方法で
おばあちゃんち探検ツアーにアリスと一緒に読者は導かれていきます





まず玄関のフックにコートを掛けて






キッチンで牛乳を飲み、







お気に入りの大きな壁時計を捲くネジを探すため
はしごを使って屋根裏部屋へのぼっていきます

折り畳んだ部分を広げると秘密基地のおでまし、



たどりつくのは沢山の宝が眠る屋根裏部屋






そこにはおばあちゃんが子供の頃遊んだオモチャや
想い出の品がひっそり置かれている

余談ですがイギリスには
"Cash in Attic"という、英国版”なんでも鑑定団”の様な私の大好きな
テレビ番組がありました。屋根裏部屋に眠る骨董品をオークションに
かけて一稼ぎという内容です。




いよいよ探検ツアーの終盤です。
ガラス張りの明るい部屋コンサバトリーにも
おばあちゃんの姿が見られないのでちょっと心配になってきます。



イギリスの一軒家にはこんな温室みたいなコンサバトリールームが時折あります。
ここで庭を眺めながらお茶したり,雨の日の読書にピッタリだな、、




やっとおばあちゃんの声が聞こえて一目散に庭へ出てみると、、、




そこにはアリスを驚かす為にお茶会の支度をするおばあちゃんと犬,猫、鳥の姿が!


めでたし、めでたし



この絵本の最後の言葉によると
アリスのおばあちゃんは裁縫、木彫り、銀細工、刺繍とあらゆる手芸が得意な人物だったそうで,
受け継いだDNAを駆使してこの絵本を作り出したことは、
おばあちゃんへの最大の愛情や尊敬の証しと言えるでしょう。


版元はテートパブリッシングというテートミュージアム系列の出版社で、
ここ数年絵本作りに力を入れているのが分かります。
でもわざわざ英国に行かずに日本のアマゾンでも購入可能です。